神に逆らいし者は指を舐める



本来化学者がやってはいけないことがある。
それは「化学物質のついた指を舐める」ことである。

当たり前だ。発がん物質やら神経毒やら出血毒やら、とにかく
人体にとって毒物である可能性があるわけだから。
最悪動物には毒性無いのに人間に毒性がある物質だって存在する。

なのになぜか化学者は指を舐めたがる。
舐めたがるってわけじゃないかもしれないが、とにかくなぜか
指を舐め、その結果…いや、悪いことばっかりじゃないんだが

ある意味人柱になったってことなのかもしれない。
いやそれにしたって。
サッカリンが発見されたのはそういう経緯だった。

ドイツ出身の化学者、ファールバーグ(なぜか高峰譲吉と誕生日が一緒…)
によって1878年に発見されたのだが、彼はトルエンの誘導産物、
トルエンスルフォンアミドを酸化する実験を行っていたときに、
なぜか自分の指が異様に甘いことに気がついた。

で、彼はビーカーに残っている物質の中から見つかったのが後の人口甘味料
サッカリンである。あるのだが…あぶねぇよ!毒なら死んでるよ!!

このサッカリン、砂糖の300倍とも言われる猛烈な甘みを持ち
(だが大量に使うとえぐ味があるという欠点がある)かつては大量に
使われたもんだが、発がん性を指摘され、その結果使われなくなって
しまった時期がある。
(近年では単品での発がん性は無いっぽいのでちょっと使われてるけど)

同様にして発見されたのが人口甘味料のひとつアスパルテームである。
1965年にサール社の化学者シュラッターが、ペプチド(複数のアミノ酸
からなる物質)作成の作業を行っていた際に、吹き零れた粉が手に
ついてしまった。

しばらくしてたまたま指を舐めてしまったらこれが甘い。
だから指を舐めるなっていってるだろが!!

どうやら昔の化学者は舐めるのが基本だったらしい。
神をも恐れぬ行為って言うか自殺行為って言うか…

甘みって言う名前を持つものにはアミノ酸グリシンなんかもそうだし、
(実際甘いし、毒性も無いので調味料なんかにもなっている)
ベリリウムなんかもかつてはとりあえず舐められたらしい。
(こっちは毒性を持つ…)

毒性ということでいうとハエに対しては強烈な毒性を持つトリコロミン酸
であるが(ハエトリシメジやテングタケに含まれる化学物質)
これもやっぱり指舐めで発見され、しかも人間には毒性はあんまり無く、
おまけにうまみ成分であるという結果に。

指を舐めた結果といえばこれを欠かすわけには行くまい…LSD

製薬会社に勤めてた化学者ホフマンは1938年、麦につくカビ の一種「麦角菌」が
生成する麦角アルカロイドの研究中をしている際にLSDを発見した。
それから5年後に、指についたLSDを偶然口にしたところ、幻覚症状を経験。
3日後に量を増やして服用し、LSDに幻覚作用があることを発見した。

だから指を舐めるな!!んで量を増やして飲むな!!
(動物実験してたとはいうものの…とりあえず毒性無いっぽいとはいうものの…)

帰り道ではこんな感じだったそうな。

ホフマン・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド

かなりひゃっほーって感じだったようではあるのだが。

でヒッピーなみなさんやらサブカルな皆さんにさんざ乱用されて今に至る。
毒性はかなり低いようだが、精神的にまともな判断できないんだから
別の意味で危ない。
ある意味アレか、ベッドにくくりつけておいて使う分には安心ってか。
…そこまでして使うべきか?

ちなみにこのホフマン博士、現在100歳でまだ存命中らしい。
LSDをがんがん使うべきと言い放つ剛の者だが、ある意味安藤百福氏
(日清の創業者にして毎日インスタントラーメンを食す人体実験を継続中)
とキャラがかぶるというかなんというか…

それにしてもこれらには、毒性が無いものだったからよかったようなものの、
ある奴舐めて悲惨なことになった奴相当いるかもしれないなぁ…

あ、そーいや水素発見のときに前歯ふっ飛ばした化学者がいたと
思うんだけど…なんでお前らそんなことするんだよ…
指を舐める…それは神に叛く人類の象徴的行為なのかもしれない。

top

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル